エンゲージメントは「約束」「契約」などの意味の英単語で、社員が企業理念やビジョン、ミッション、価値観等を理解し、共感したうえで、自ら行動に移したいと思う意欲のことです。
従業員満足度と混合されがちですが、社員からの一方的な感情でなく、企業と社員の相関関係を表し、「社員と企業が互いに貢献しあう関係」を意味しており、企業が社員にとってどれだけコミットしやすい環境を設けることができているのか、社員がどれだけ事業に対してコミットメントできているのか、企業と社員の双方が課題に取り組む必要があるのです。
モチベーションエンジニアリング研究所は、2019年に行った「エンゲージメントと退職率の関係」という調査で、「エンゲージメントを向上させると退職率が低下した」と結論付けています(※)。
つまり従業員エンゲージメントが上がると、社員の企業に対する帰属意識や愛着が高まり、自分の成長と企業の成長を両立させたいと思う等、モチベーションにつながり離職率が低下するということです。優秀な人材を採用し定着させるためにも従業員エンゲージメントは有効だと言えます。
エンゲージメントが高まると、自社ブランドへの理解や愛着が高まり、社員は自社の魅力をもっと社外に伝えていきたいという意識を持つようになり、単にタスクをこなすだけでなく、仕事のパフォーマンスの質を上げようとします。
こうした社員のパフォーマンスの向上は、社外のブランドイメージをも高めるのです。そしてそのブランドイメージにさらに応えようと、社員のパフォーマンスがまた上昇するというプラスのサイクルが生まれます。
慶應義塾大学ビジネススクルール岩本研究所とモチベーションエンジニアリング研究所の「エンゲージメントと企業業績(2018年)」という研究によると、従業員エンゲージメントが高い企業ほど、売上伸長率および純利益伸長率が右肩上がりになります(※)。
またエンゲージメントスコアが1ポイント上がると、労働生産性(指数)が0.035上昇したそうです。業績が伸びることは社員の大きなモチベーションに繋がり、さらに従業員エンゲージメントが上がります。
自社の企業理念や経営方針、価値観を社員に伝え、それらを浸透させることを意味します。社員の企業に対するイメージを向上させ、内部の意識や価値観を統一することで、企業活動をより良い方向に導きます。また社員同士の連帯感や満足度を向上させることもできます。
さらに社内外の環境は常に変化していますので、そうした変化に対応するための取り組みとしても有効であり、企業価値や戦略を見直して強化したい時にも非常に役立ちます。
インナーブランディングを行うことで、社員は自社の経営理念や企業理念、ミッションやビジョン、バリューを明確に捉えることができるようになります。
またそれらに賛同、共感し、「会社に愛着がある」「この会社と同じ未来を描きたい」「どうしたら会社が成長できるか」などと考えるようになり、エンゲージメントが向上します。社員が一同に共通の価値観を共有することで、連帯感も生まれ、会社の利益はもちろんですが、社員の満足感も高まるのです。
インナーブランディングには、しっかりと文章化したビジョンステートメントが必須ですが、社内の話合いや経営者の意見だけで完成させるのではなく、専門家からの客観的な意見を取り入れることも非常に有効です。
そして完成したビジョンステートメントを浸透させるツールは、外部コンサルタントや制作会社へ外注して、効果のあるインナーブランディングを行いましょう。社内の負担を減らすことも外注のメリットと言えます。
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